鳩舎

レースしない

非コミュにやさしい風ノ旅ビト

せっかく有給だし、ということで休みにかまけてゲームすることにした。ので買った。PS Storeで1500円。販売はダウンロードのみらしい。

「言葉による表現がほとんどありません」とか言ってて「シャレオツぶってんじゃねーよ」とか思いながら始めてみたけど、楽しい。

とりあえず楽しいポイントを列挙しておく。

世界って綺麗なんだなー

廃墟好きとかは結構たまらんのではないかというレベルで廃墟がいっぱい出てくる。

滅んだ文明、去り消えた栄光の時代、静かに息づく過去の息吹。沈む夕日に照らされた遺跡の影。

大きな「敵」というのも特に出てこない。先人の残した罪みたいなものに触れて、少し痛い目は見るかもしれないけど。

僕は「ワンダと巨像」とか「ICO」とか、ああいう古い遺跡のような世界観のゲームが好きでよくやるんだが、これもそういう系統に近いと思う。

旅すること

一応ゲームらしく飛んだりも出来る。人間じゃありえないくらいのレベルで飛べる。けど大体歩く。

飛ぶのにも制限があるので、そんなにふよふよ出来る訳でもない。飛ぶのも舞空術ってよりは風に舞い上げられているようなもんで、自由気ままに飛べるわけでもない。

だから歩くし、どっちに進むべきか考えながら、たまに立ち止まって、歩く。

最近のゲームは大体移動が苦痛で、「はやくワープの魔法手に入らないかなー」とか「飛空船まだかなー」とか思ってんだけど、このゲームは歩くのがメインなので、ひたすら歩いている。歩く以外にやることなんて、座り込んで瞑想するくらいだ。

でも、だから綺麗な景色に心奪われるし、そのへんをふよふよ飛んでるいきもの(?)に出会って、つんつんされたりすると心地よい。

「あー俺旅してんだなー」と思うくらいの、歩幅のペースで物事が進む。

非コミュにやさしい

タイトルにも書いたけど、このゲームは非コミュにやさしい。

デモンズソウルとかダークソウルとかあのへんだと、同じタイミングでプレイしているユーザーに会えるらしいけど、このゲームも会える。

でも何かテキストを送って「こんにちは」なんてすることは出来ない。せいぜい「声を上げる」程度。

声を上げて、それが相手に当たると、相手が少し回復する。自分と相手が寄り添うと、お互いが回復してられる。

敵対行動も出来ない。たまにふっとはぐれてしまったりする。相手が誰かもよくわからない。ただ旅の途中で出会って、目的地が同じで、少しの間旅路を共にするだけ。

でも確かに同行者になれる。多分ひととき友達になる。相手が声を上げれば、同じように声を上げて、短い音を続けることで「ア・イ・シ・テ・ル」だって伝えられる。テールランプより声のほうが饒舌だ。

少し離れて声を上げて誘ってみたり、高いところへ行きたそうな友人を下から応援したり(声を届けることで相手はより高く飛べる)、吹き飛ばされた友人の元へ駆けつけて心配してみたり。

相手がどう思ってるかわからないし、相手にもこっちの意図が正確に伝わってるかわからない。わからないけどどうせわからないままだからそれでいい。

変に挨拶を求められるより、いっしょに歩き始めてしまったほうがいい。と思えるゲーム。

総括

楽しいですし、すぐ終われるし、でも何週も出来るくらい面白いです。前と違う景色を楽しむとかもできるし。

1500円なら安いもんじゃないかな、とおもいます。少なくとも1500円ガチャ引くよりは楽しかったです。